眼の中で調節する(水晶体を厚くする)ということは、眼の中で凸レンズを作っているようなものですから、調節力をレンズ度数の単位(D:ディオプトリー)に置きかえて表すことが出来ます。
調節力(D)=1÷近点距離(m)
例えば、20歳くらいの正視眼の人(眼の良い人)は、調節力を最大限働かせて明視(ハッキリ見ることのできる)一番近い点(近点)は、おおよそ眼前10cmくらいです。この調節力を単位で表すと約10Dの調節力があると言えます。
調節力は、年齢に密接に関係してきます。というのは水晶体(レンズ)は年齢とともに弾力性が失われ、だんだんと硬くなるために、水晶体を薄くしたり厚くしたりすることが困難になるからです。調節力は、子供が大きく、年齢とともに小さくなります。45歳頃より水晶体の弾力性はかなり失われ、近くを見る為に必要な調節ができなくなります。これが、老眼とよばれる症状です。
年齢別の平均的な調節力
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10歳 | 12D | |
20歳 | 9D | |
30歳 | 6D | |
40歳 | 4D | |
50歳 | 2D | |
60歳 | 1D |